おしりです。
今回は「LITTLE NIGHTMARES-リトルナイトメア-」(以下リトルナイトメア)をクリアしたのでその評価・感想とぼくが気になった考察ポイントを書いていきます。
リトルナイトメアとはswitch/ps4/steamにて配信、発売されているホラー寄りのアドベンチャーゲームでクリア時間は6時間ほどの作品です。
(ぼくの場合はかなりゆっくりだったので早い人は4時間前後かもっと早くクリアできると思います。)
今回はネタバレを含みますのでご注意を。
ゲーム性やストーリーの見せ方はLIMBOやINSIDEとよく似ていて作中では一切セリフが無くストーリーの内容は考察が必須のものとなっております。
本作の舞台や登場キャラについてはゲーム本編で何の説明もないので最低限の説明をここでさせていただきますね。
本作の舞台は「モウ」。
胃袋という意味をもつ謎の多い巨大船舶です。
主人公「シックス」はモウの奥深くで目覚めプレイヤーはシックスを操作してモウを突き進みます。
黄色いレインコートを深くかぶり顔が見えない女の子、主人公でありながら謎が多く終盤の行動にはゾッとすることでしょう。
モウの中は首吊り死体がぶら下がっていたり外から何人ものゲストが乗り込んできたりと謎が多いです。
基本的にモウの住人はシックスの敵なので対抗する手段を持たないシックスはあの手この手で船内を進んでいきます。
本作の内容はこんな感じでゲーム性は謎解きとステルスアクションが合体したホラーアクションアドベンチャーです。
キャラデザや世界観はホラーチックですがピクサー映画のような映像でグラフィックはかなり綺麗です。
本編は全部で5つのチャプターで構成されていてチャプターごとに景色や雰囲気がガラリと変わります。
終盤に近付くにつれ和室や着物が登場したりと日本を意識したような場所になりますが開発元はまさかのスウェーデンなんですよね。
少し長い前置きはこれくらいにして本題へ。
目次
ゲーム性は謎解きステルスアクション
まずはゲーム性について触れていきましょう。
本作は昔からよくあるタイプの謎解きアクションゲームです。
モウの中はゼルダのダンジョンのような仕掛けが多く先へ進むために扉の鍵を探したり追いかけてくるモウの住人を強行突破したりとアクション要素が強めです。
ホラーゲームなので住人の目をうまく欺き先へ進むことが多いのですがどうしても見つかってしまう場面が多々あり終始緊張感をもってプレイすることになります。
モウの住人はシックスを見つけると一目散に襲い掛かってきます。
(もちろん捕まれば即ゲームオーバー。)
なので基本的には住人にバレないように隠れながら進んでいくステルスアクションです。
先へ進むための鍵がモウの住人の手元に置かれていたりと突破困難な状況。
ですが周りを見渡しどう奪うかを試行錯誤するのが面白い!
この場面では隣の機械を作動させ住人をおびき寄せます。
機械に気を取られているうちに素早く鍵を回収し扉を開けることになります。
本編の前半は謎解きが多く後半は敵から逃げるアクション要素が多くなります。
全体的にみると謎解きとアクション要素が半々ぐらいですね。
謎の多い考察必至なストーリー
リトルナイトメア本編はシックスがモウの中で目覚めモウから脱出するところまでが本編です。
ですが本作はセリフが一切ありません。
そのせいでモウという本作の舞台、登場人物の素性や目的、主人公シックスの行動等、ほとんどが謎に包まれています。
なので作中での出来事、公式サイトに載っている情報をもとに自分なりの解釈が必要となる考察ゲーです。
とはいえリトルナイトメアがどんな内容か想像もつかないと思うのでシックスがモウで目覚めて外へ出るまでに見たヤバイ光景を見ていきましょう!
ここからはガッツリネタバレしますのでそのつもりでご覧ください
本編は仮面の女性がこちらを振り向くところからスタート。
目が覚めるシックス、何の説明もなくゲーム本編が始まり右へ進んでいきます。
チャプター1、2「監獄」「隠れ家」では首吊り死体のある部屋や生活感のある部屋を進んでいきます。
その道中で出会う最初の住人が管理人。
異常なまでに手の長い顔がシワシワのおじいちゃんです。
管理人はモウの中の子供をラッピングして別の部屋へ送り届けることが仕事のようです。
一目見た瞬間に察するとは思いますが子供のその後については嫌な予感しかしませんね。
管理人の追跡をかいくぐり別のエリアへ移動しチャプター3「台所」へ。
移動後は大量のラッピングされた子供が・・・
(ピクリとも動かない、絶対死んでるやん・・)
台所エリアは双子のシェフが2人で料理を担当していてこのシェフにとっては運ばれてきた肉が何の肉であろうと気にしない模様。暴力と肉が好きらしいです(絶対やべぇやつ)
子供が調理される描写はありませんがモウが子供を調理していることは確定でしょう。
チャプター4「ゲストエリア」ではモウの中へ入る大量のゲストを目撃します。
(このシーンめっちゃグラフィックがきれいなんですよ)
モウに招かれたゲストは全員ダルマのような体系で差し出された肉を貪っています。
子供がミンチにされるだけでもまあまあショッキングなのにそれを食べるのが同じ人間って・・・モウの闇深すぎぃ・・・
和風な場所でデブが肉を喰ってるシーンは千と千尋の神隠しの序盤のシーンにとても似ています。
進んでいくと通路では包丁でめった刺しにするシルエットが見えてしまいます・・・・
招いたゲストをもてなしているように見えたけど殺すために招いた??
最後はチャプター5「レディの部屋」です。
夢で見た仮面の女性「レディ」が割れた鑑を見ながら髪を撫でています。
この薄暗さと”割れた鑑”という組み合わせが最高に不気味ですね。
ラストはレディを倒してエンディング、本編の大きな流れは大体こんな感じです。
めっちゃくちゃ要約していろんな意味深な部分を抜きにして解説したので簡素な内容になってしまいましたが本当はもっと濃い内容なのでご安心を。
お次はぼくが気になった考察ポイント。
テーマは食事?
普通にクリアしたけどリトルナイトメアは結局何を主軸とした物語なのか?それは「食事」だと思います。
公式サイトのシックスの説明欄では「お腹をすかせたシックス」、作中では肉にされる子供、ゲストのカニバリズム、シックスの食事、とまあこんな感じに最初から最後まで食事が絡んできます。
これらのことから本作を語る上で食事に触れないわけにはいかないでしょう。
さらに主人公シックスの名前は6。
キリスト教七つの大罪の6番目は「暴食」シックス=6番目=暴食?
終盤では友好的だったノームというかわいらしい生物を捕食して最後はレディを喰います。
これはもう暴食以外の何でもないですね。
他にも6番目の”なにか”シック=病気という解釈もできます。
ゲームの舞台であるモウは胃袋という意味。
その名の通りモウに入った者はひとりとして出てこないのです。
物語が進行するにつれシックスの捕食の対象は大きくなるのですが食事シーンではどこかに黒いシックスの影が現れます。
(詳細は不明ですがかなり意味深)
モウの住人はカオナシ?
作中では数人モウの住人が登場します。
主な登場人物はレディ、双子のシェフ、管理人ですがこの4人は全員顔を隠しています。
レディは白い仮面、管理人は布のようなもの、双子のシェフは被り物をしています。
生肉をつまみ食いするシーンや絵画で作中の顔は被り物ということが分かります。
ラストのレディの部屋では鏡が割られています、レディの倒し方が鏡を見せることからモウの住人はお互いに素顔を見る、見られてはいけない理由があるのでは?
さらに、モウの中では至る所に肖像画が飾られています。
肖像画の種類は多く住人だけではなく作中で遭遇することのない謎の人物も多くみることができます。
ですが顔が塗りつぶされていたり髪で顔が覆われていたりと肖像画ですらはっきりとした素顔の描写はありません。
リトルナイトメア2では舞台が変わり顔を隠しているキャラが半々くらいになることからも素顔を隠している登場人物はモウの住人だけであり大きな意味があるでしょう。
総評:闇が深い考察ゲー
世界観こそ違えどLMBOやINSIDEを正当進化させたような作品ですね。
ゲームとしては2Dの横スクロールではなく完全3Dの謎解きアクションで意味深な物、肖像画が数多く見られ背景の情報量がとんでもなく多いです。
セリフが無いからこそこういった方法でぼくらプレイヤーの想像力を搔き立て考察させ十人十色の解釈をさせる「結末、答えはあなたの考え方次第」みたいな内容です。
今回は長くなりすぎるので特に気になる部分だけを書きましたが考察ポイントは挙げたらキリがないくらいに多いです。
レディの目的、三人目のシェフ、管理人についてなど、気になる人は各自プレイしたりググってみてください。
ぼくはDLC、続編のリトルナイトメア2をまだプレイしていないのですがじわじわくる面白さが魅力的な作品なので関連作品もやってみたいと思いました。
同じ世界の違う場所、時間軸ではどんな謎が待ち受けているのかが楽しみです。