おしりです。
今日はホラーゲームの紹介と感想になります。
多くのネタバレを含みますのでそのつもりでご覧ください。
今回ぼくが紹介するゲームはImCyan(アイムシアン)さんが手掛けたフリーゲーム「つぐのひ」です。
つぐのひシリーズとは主人公が左に進むだけのホラーゲームでシリーズごとに違う演出や設定で恐怖を体験させてくれる人気ゲームです。
作中では電車や帰り道といった同じ道を何度も通り抜けます。
何気ない日常が段々恐怖に支配されていくところがつぐのひシリーズの特徴で最終的に見える景色は地獄と化していきます。
そうして迎える最終日「つぐのひ」。
毎回この償いの日に救いようのない結末を迎えることとなります。
その結末はどれも全身に鳥肌が立つようなおそろしいものばかりで後味の悪い終わり方がほとんどです。
今では数多くのシリーズが配信されていてsteamにて完全版が発売されました。
詳しい内容は↓こちら↓
タイトルの「つぐのひ」とは償(つぐな)いという意味。
詳しくは公式のこちらの画像をご覧ください。(説明するのめんどい・・)
かなり多くのシリーズが存在しますがぼくがクリアしたつぐのひシリーズは全部で8作品。
数が多いので要約して解説と感想を書いていきます。
目次
日常浸食ホラー つぐのひ
一話の主人公は中学生で舞台は学校から自宅までの帰路です。
帰り道に違和感を感じつつもはっきりとした原因は突き止められず毎日同じ帰路をたどります。
ラストでは違和感の正体である霊に取り憑かれてそのまま・・・
という内容です。
つぐのひシリーズの第一話で日常が徐々に浸食されていくという基本的な流れだけで終わる内容です。
5分前後でクリアできる内容で後々のシリーズと比べると少し物足りないですね。
第二話 近づいてくる女
二話の主人公はJKで一話と同じく舞台は帰り道。
今回は「振り向くシステム」により恐怖度が格段にパワーアップ。
正直に言うとこの後のシリーズの方が怖いですがそれでもビビらない人はいないんじゃないかと思うくらい怖いです。
帰り道に何かの気配を感じるJK、最初は気のせいだと思い家へ帰りますが日が経つにつれて髪の長い女性のような影がちらつきます。
その後も日を追うごとにJKに近づく女、女の声やにより得体の知れない異形に追われる恐怖がよく表現できています。
こちらは10分もあれば終わる内容ですが一話と比べて現実味がありストーカーの恐ろしさを味わうこととなります。
RPG_RTという古いアプリでこのレベルのホラーを作成した製作者さんすごすぎ。
第三話 呪われた家族
三話の主人公はつぐみという小学生です。
こちらも帰り道が舞台で序盤はつぐみの母親が呪われます。
その後もつぐみ、つぐみの父親と次々に家族が呪われていきます。
三話は帰り道の風景というよりつぐみを含めた家族が浸食されていく様子がメインで描かれます。
母親の奇行が特に怖い・・・・
クリアまで25分前後で前作までと比べてボリュームは多めです。
一から三話までの内容はこんな感じでこれ以降は制作に使用したツールがRPGツクールMVに変更されて全体的にパワーアップしています。
逆に言うと三話まではどうしても古臭さが気になります。(主にグラフィックや解像度など)
ツクールMVに変更された関係か三話以降はPCだけでなくスマホアプリとしても配信されているのでわざわざPCでプレイするのが面倒な方でもお気軽に楽しめます。
つぐのひ 閉ざされた未来
ここからはRPGツクールMVとなり新シリーズ。
閉ざされた未来編の主人公は部活動でうまくいっていないJK。
本作はループ物で死ぬたびに時間が巻き戻ります。
作中でのJKの心情描写を見る限り以前から死に戻りができることを理解している模様。
巻き戻る際に記憶を引き継いでいるので部活でうまくいかない場合には飛び降りて死に戻りを繰り返します。
そして「もう0回」という意味深なテロップの後にいつも通り自殺するJK。
もう0回なのに死ぬということはつまり・・・?
閉ざされた未来編はシリーズで恒例の何度も同じ道を辿るというゲーム性ににループという設定を掛け合わせた内容です。
誰でも一度は「人生やり直したい」と思うことはあるだろうから案外主人公にに共感できるかも知れませんね。
レイジングループの時も思ったけど「死に戻り+ホラー」はすごい相性良いと思う。
つぐのひ ねこのひ怪奇譚
シリーズの中で最もギャグ路線に走っているといっても過言ではないねこ編。
主人公はまさかのねこでモデルは製作者が飼っている猫の「ゴン」らしいです。
ねこのひ怪奇譚は実写のような背景になっていてアニメではない点も他のシリーズとの大きな違い。
ギャグといっても笑いを取りに行っているわけではなくゲーム性やホラー演出はきちんと作りこまれています。
しかし、出てくる怪異がねこなのであまり怖くない。
裏ルートが存在しこちらではとてもとても平和なねこの日常を体験できます。
製作者が猫好きということはよ~く伝わりました。
こちらはホラーゲームでも何でもないお散歩ゲームです。
毎回恒例つぐのひは訪れませんでした。
つぐのひ 幽闇の並葬電車
お次は電車編。
ぼく個人の感性、感想ですがシリーズの中でも2番目に怖い。
舞台は電車で主人公は塾へ通う中学生。
作中では電車から降りるため他の車両へ移ることになります。
他のシリーズは帰り道が多かったつぐのひですが今回は電車内が本編。
多くの人間が背景として登場しその一人一人の視線や呪われた姿がむちゃくちゃ怖い。
グロ表現が強めで終盤は見ての通り地獄絵図。
終着駅が「きさらぎ駅」のように見えたり前述した「閉ざされた未来」とリンクしていたり、かなり考察の余地と情報用が多いです。
つぐのひ 囁く玩具の家
続いて玩具編。
玩具編は主人公の少女が玩具の家に興味を持ち何回も玩具の家に足を踏み入れる話です。
基本的な流れは他のシリーズと同じですがとんでもない量の不気味な人形が出てきます。
幽霊とは違った不気味さが特徴の作品で人形系が苦手な人はかなりきついです。
幽闇の並葬電車編と同じく終盤の地獄絵図っぷりが凄まじくぼくは人形が嫌いになりました。
つぐのひ 昭和からの呼び声
ラストは昭和編。
母親の都合で祖母のいる家に帰省することになった女の子が主人公。
バスのりばから祖母宅の台所までが本作の舞台です。
女性の霊が画面内につきまとい「私のこと見えてるんでしょ?」とボイス付きで問いかけてきます。
女性の霊もかなり怖いんですが祖母が段々狂っていく様にも狂気を感じます。
ストーリー重視の内容で2周目からはさらにホラー要素が強くなるトラウマゲームです。
作者が「最も怖いゲーム」と述べているだけあって最恐傑作です。
面白さ的にも怖さ的にもこの昭和編が1番です。
総評
以上の8作品がぼくがクリアしたつぐのひシリーズです。
どれも背景と効果音でホラーを演出しているのでプレイする際にはイヤホン推奨です。
左に進むだけのゲーム性ではありますがゆっくりと進むしかないので嫌でも背景を観察してしまいます。
そのおかげで細かい変化にも気付きやすく数あるホラーゲームの中でも面白いゲーム性だと感じました。
8作品を紹介しましたがその中でも特に完成度が高いものは電車編と昭和編ですね。
この2つはスマホアプリでもプレイ可能なので少しでも気になった方はプレイしてみてほしいです。
特に昭和編の演出は実際にプレイした場合とそうでない場合で恐怖度が全然違うので。
短いボリュームでありながらも作品によっては考察の余地があったり過去作とのつながりがあったりと細かい描写に注目してみるのも面白いですね。
幅広い媒体でプレイ可能な名作ホラーゲームですのでこれを機会にぜひともプレイしていただきたいです。
ホラー好きにはたまらん作品です。