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ヤンデレの話を聞くだけの狂ったフリーゲーム「だいすき」の解説と感想です!




だ  い

す  き

というタイトルのなんかやばそうなゲームを見つけたのでこれも何かの縁だと思いぼくはGoogleで検索しふりーむにてダウンロードしてクリアしました。

 

おしりです。

ということで今回は対話型ピュアサイコラブADVという特徴的なジャンルのフリーゲーム「だいすき」をクリアしたのでそのレビューと解説をしていきます。

今回は本編からエピローグまでほとんど解説していくのでネタバレどころかこれを観ればやらなくて良いレベルまで解説するので予めご了承を。

インパクトが強すぎるタイトル画面

このタイトル画面だけで勘の鋭い人はある程度の内容が想像できると思いますが簡単に本作の基本情報を。

 

「だいすき」とはL-I-B 〈ライブ〉 & CHARONによって製作されたPC用ゲームでふりーむにて無料配信中。

ADVとはいっても主人公にセリフは無くタイトル画面の女の子「キョウカ」の会話を聞くだけという変わったゲームの進行の仕方です。

クリアまでの時間は20分~30分でエンディングは2種類、ADVとはいえ選択肢は作中で1回のみの短編ADVです。

 

エンディングは2種類といっても1つは開始時に出てくる選択肢で「家に帰る」を選ぶとすぐに迎えることができるおまけ程度のものです。

ゲーム開始から10秒で終わります。

なのでちゃんとした方のエンディング「純狂のアドニス」の解説感想を書いていきまーす!

 

キョウカの話を聞くだけの本編

ゲームが始まってすぐに表示される選択肢で「扉をあける」を選ぶと純狂のアドニスルートへ。

 

主人公である「あなた」は正義感が強いクラスの委員長で“クラスメイトが失踪した事件”を調べてキョウカの家を訪問するところから始まります。

キョウカは事件についての話は長くなること、後戻りはできなくなることを確認した上であなたへすべてを話すことを了承します。

ひぐらしのなくSEとキョウカの話し方が不気味で序盤から不穏な空気が漂っています。

 

キョウカは自分には好きな人が二人いること話し始めます。

その好きな人は幼馴染のヒヨリちゃんとカズマでヒヨリちゃんとカズマは付き合っているカップル。

キョウカはカズマが好きですが同じくらいヒヨリちゃんのことも好き、奇妙な三角関係に見えますがそれでも昔は3人で仲良く遊んでいたことを教えてくれます。

ですが楽しかった昔話はそこでおしまい。

キョウカの表情は一変しカズマが浮気をしていた話へと変わります。

ここでいったん休憩をはさむことになりあなたはトマトジュースをもらいます。

ですがこのトマトジュース、どういうわけか

 

 

鉄の味がします

違和感を感じつつもあなたはそれを飲み干し本題へと戻ります。

キョウカの話によるとカズマの浮気相手は学校でも人気のあるシイナ先輩。

キョウカはシイナ先輩がカズマを脅して自分と付き合うように強要していたことを知りシイナ先輩にはそれをやめるように説得したそうです。

その後シイナ先輩は学校に来なくなり警察も動く事態になったそうです。

その後もキョウカはカズマとヒヨリちゃんと話をしますがその二人も翌日から学校に来なくなります。

この時点でお察しだとは思いますがキョウカの説得は嘘で実際には三人を殺害していると思われます。

 

冒頭の説明で「クラスメイトが失踪した事件」の真相はこういうことだったんですね。

 

ここで気になるのはそんな恐ろしいことをなぜ主人公であるあなたに隠さず話したか、それは

あなたを殺すつもりだったからです

冒頭でキョウカがあなたへ行った「後戻りはできませんよ?」という言葉はそういう意味だったのです。

こうしてあなたはカズマとヒヨリだった何かとキョウカの狂った夕食を見て最期を迎えます。

その後はエンディングを迎えることになるのですがエピローグではなぜキョウカが狂ってしまったのか、ヒヨリとカズマはキョウカのために何をしたのかが明かされます。

ちょっとした考察

それでは考察タイム
キョウカのセリフで抽象的な表現だった部分を深掘りしていきましょう

自らネジを外した


エピローグにて明かされるキョウカの過去、ここではキョウカが両親から虐待を受けていたことが明かされます。


本編のキョウカを見る限り私はてっきりキョウカが両親を殺害したのだと勘違いしていましたがそれは違いました。


キョウカを虐待から救うためにヒヨリちゃんとカズマくんは自らネジを外す
つまりは自分の意志でキョウカの親を殺した殺人鬼になったのです
作の登場人物は主人公以外全員狂っていたのです

そしてキョウカは親を食べます
こうしてカニバリズムに目覚めた事が原因でその後の事件に繋がります

トマトジュース


話がひと段落ついたところでトマトジュースを用意してくれたキョウカですが少し鉄の味がします
間違いなくトマトジュースに血を混ぜていると思われます。


なぜこんな事をしたのかは不明ですが「ほんとうにに善いと」と言っていることから
主人公が途中で帰らないかどうか人間性を試したのかもしれません。
実際主人公であるあなたは勘付きながらも最後まで話を聞いたのでキョウカにとっては大きな意味があったのかもしれませんね。


ちなみに「善い人」と「良い人」は道徳的によいかどうかによって使い分けるのが一般的だそうです。
私の妄想ですが人がひらがなだったのは主人公のことを人間ではなく食べ物として認識していたからなのかもしれません。

カズマくんがシイナ先輩に握られた弱み


カズマくんとヒヨリちゃん、キョウカは幼馴染の仲良し3人組、その3人の関係を壊した事件はカズマくんの浮気です。
この浮気はシイナ先輩がカズマくんを脅して自分と付き合うように強要したことが原因でした。
なぜカズマくんはそれに応じたか、それはある弱みを握られていたからです
キョウカ曰く


「カズマくんにとってもヒヨリちゃんにとっても知られてしまえば危険な弱み」
とのことです
カズマくんとヒヨリちゃんが二人にとって他人に知られるとマズイ事、となるとそれは、キョウカの親を殺害した事件である可能性が高いです。
カズマくんがシイナ先輩の言いなりになってしまうには充分すぎる脅しの材料ですね
その後キョウカはシイナ先輩を殺害します(主人公には説得と言いますが・・)
二人を守るためにはこうするしかなかったのかもしれません
殺人を隠すためにまた殺人を犯すという所に人間の恐ろしさを感じます。

総評すると過激なヤンデレADV

本作の内容はざっくりですがこんな感じです!

いわゆるヤンデレ系ノベルゲームではありますがセーブ&ロードが無かったりヤンデレヒロインであるキョウカと主人公の関係性がほとんど他人だったりとその辺のヤンデレ作品とは大きく異なります。

(ぼくにとってのヤンデレヒロインのイメージは主人公にべったりなかわいい女の子)

 

本編は20~30分程度の物語として成立する最低限のボリュームでありながらも良い意味で予想を裏切る展開は楽しめました。

特にキョウカの話を聞くだけなのですが話す内容によってキョウカの表情が変わる演出は怖かったですね。

(感情を失っているようなこの瞳がね・・)

BGMとも相まって独特の不気味な雰囲気が味わえますよ。

血の描写が多くカニバリズム、虐待、といった要素が過激なためおすすめはできませんが短編サイコホラーとしては十分すぎるくらいに面白かったです。

 

同じ作者様の次回作「トリカゴセヴンデイズ」もプレイしてみましたがぼく的にはこちらの方が好み。

 

めっちゃ詳しく解説した動画を作成したのでよかったらこちらも見ていってください

 

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