アクション ゲーム

曲とゲーム性のセンスが爆発している良ゲー「塊魂」を評価します‼




おしりです。

今回は2004年に㎰2で発売された「塊魂」というかなり昔のゲームの評価感想を書いていきたいと思います。

(㎰2ってこんな感じのパッケージ多かったよね。)

PS3で発売された塊魂トリビュート

少しマイナーな作品ですが続編が多数制作されていたりリマスター、移植によって幅広いハードでプレイできるようになっています。

最新の対応機種で言うとps4やswitch、steamでもプレイ可能で古いゲームにしては気軽に手を出せます。

 

そんな塊魂ですがゲーム性やストーリーの流れは全シリーズ大体一緒なので10年前にクリアした時の記憶を思い出しながら解説&レビューしていきます。

 

月を作ることが目的となるストーリー

本作の主な登場人物は2名。

 

一人は主人公のお父さんである「王様」。

実はこの王様はとんでもなくでかくてとにかく偉大な存在のようで酔った勢いで

月を破壊します

このことについて王様は「最高に気分良かった💛」などと供述しており

100%自分だけが悪いのに”父の責任は息子の責任理論”で息子に月の再生のほとんどを押し付けます。

そしてもう一人の主要キャラクターは主人公である「王子」。

王様が破壊した月を作成するべく地球に降り立ちあらゆるものを塊にしていきます。

 

はい。

ストーリーについては以上です。

そういうあらすじでこの親子が月を再生することが本作の目的です。

見ての通り何でもありな王様とそれに振り回される王子、一方的に褒めたり罵倒したり責任転嫁したり文句ばっかり言ってくる王様がクズの鑑ですが慣れてくるとこの王様のトークも面白いです。

 

段々気持ちよくなる唯一無二のゲーム性

お次は本作の心臓部分であるゲーム性についてです。

目的は月を作ることですがマインクラフトのようにコツコツ設計していくわけではなく王子が転がすこの「塊」に地球上のあらゆるものをくっつけてドデカ塊にするだけのいたってシンプルなゲーム性です。

最初は画鋲やサイコロといった小物しか巻き込めませんがこれら小さいものを巻き込んでいく事で雪だるまのように塊を大きくしていきます。

すると小さいときには巻き込めなかった人間や樹木といった大きなものも巻き込めるようになります。

グラフィックはカクカクポリゴンなので生き物を巻き込んでもグロさはありません、むしろ悲鳴が心地よいです。

 

ものを巻き込む→塊が大きくなる→巻き込めなかったものを巻き込めるようになる→塊が大きくなる→

さらに大きなものを巻き込めるようになる→

 

この繰り返しで制限時間内に目標の大きさまで塊を大きくすることがステージクリアの条件です。

攻略開始直後には脅威でしかなかった人間や車を巻き込めるようになるのはRPGでいう「レベルを上げて強い敵を倒せるようになる」のと似ていますね。

塊が一定の大きさになると視界が広がり最初は果てしなく広く感じていた街や島が相対的に小さくなっていくところは成り上がっている感があって気分が高揚しました。

巻き込めるものはとにかく多く最終的には地球の一部である島や氷山、高次元の存在であるカミナリ様、とにかく目に映るものは全て巻き込めるようになります。

 

単純でありながらもわかりやすく面白いゲーム性ですね。

至る所にセンスの良さがにじみ出てる‼

ゲーム性とストーリーについてはおバカなノリで進んでいきますがそれ以外にも特徴的な部分は多数あります。

その1つはBGMで作中で流れるBGMはどれも印象に残りやすくそれでいて本作の雰囲気にぴったりなものが多いです。

本作を主題歌といっても過言ではない「塊オンザロック」はゲームミュージックとしては普通に名曲です。

10年経った今でもこの曲だけははっきりと覚えてました。

 

それと本記事を作成する際に調べて判明したんですが黒いことで有名なあの松崎しげるも楽曲を担当しているみたいです。

2つめの特徴はこのグラフィックですね。

㎰2とはいえ出てくる牛や人間はこの通りカクカクポリゴンです。

パット見クソゲーのにおいが漂ってきますがこのゲームにシリアスな要素は皆無なのでこれはある意味プラス要因だと思います。

 

3つめは王様の会話ですね。

薄々勘づいているとは思いますが主人公のお父さんであるこの王様、

かなりのクズ男です。

そんな王様と王子の親子でゲームは進行するのですが作中のセリフの95パーセントくらいは王様です。

王子が見事なプレイングをすると大げさすぎるくらいに褒めてくれますし逆にダメな動きやステージ攻略に失敗すると厳しい説教をしてきます。

 

この王様の情緒不安定ともいえるセリフは賛否両論かもしれませんがぼくはすっごく面白いと感じました。

クズキャラが好きな人は王様好きになると思う。

 

不満点は多数あり

単純でわかりやすく画期的で面白いゲームであることは間違いなんですが実際にプレイして感じた不満点も10年経った今はっきりと覚えています。

不満点についても触れていきましょう。

圧倒的ボリューム不足

本作は制限時間内に塊を合格ラインまで大きくすることがクリアとなるステージクリア型のゲームとなっています。

1ステージの制限時間は序盤が5~7分、中盤あたりから10~15分程度、最後の月を作るステージでも制限時間は25分となっております。

 

この制限時間は何ら問題ないように思えますがエンディングまでのステージ数が10こほどしかありません。

これではよほど攻略に詰まらない限り半日でクリアできてしまいます。

(実際ぼくは半日でエンディングまで到達しました。)

一応星座を作るステージがありこれらを含めるともう少し楽しめるんですがこちらは塊をちょうど10mにすることが目的だったり特定のもの集めることが目的だったりとクリア条件が少し異なるステージとなっています。

残念ながら通常のステージと比べて塊が大災害レベルまで大きくなることは無いので面白みに欠けます。

操作性に難あり

本作は左右のスティックを同時に進行方向へ入力することで王子、塊を動かすことができほとんどの操作がスティック二本でできます。

しかし、3Dのフィールドを縦横無尽に転がり回るゲームなのでこの操作方法はかなり気になりました。

プレイ中は常に巻き込むものを探しているので左右を見渡すのにいったん止まる必要があるのはかなりストレスです。

操作方法に関しては「他のゲームみたいに左スティックで移動、右スティックでカメラ操作じゃ駄目だったん!?」

と思います。

難易度は高めで序盤はかなりきつい

絵柄や単純なゲーム性からそれほど難しいゲームとは予想しづらいですが本作、普通に難しいです。

 

まず制限時間の設定が短く時間を延長する難易度設定やアイテムは無いので救済措置が無いといった意味でも難しいです。

さらに、巻き込めるものが一目でわかりにくいところも本作の難易度を挙げている要因です。

基本的には巻き込む対象より塊が大きければ吸収できるんですがパット見塊の方が大きくても巻き込めなかったり実際にぶつかるまで見分ける方法がなかったりするので慣れが必要です。

 

これらの要素が本作を高難易度たらしめている要因でステージ攻略失敗時には王様にお説教をされ最初からやり直しという鬼畜仕様。(最終ステージでは25分が無駄になります。)

 

中盤~終盤の文明を滅ぼすかのような巻き込みが本作の面白さのすべてなので何かしら救済措置はあっても良かったかもしれません。

(移植版や後のシリーズでは難易度が調整されているみたいです。)

 

総評すると個性的な良ゲー

クソゲーのような雰囲気はありますが実際にやってみると他のゲームが真似できない要素が多く楽しめます。

その反面グラフィックや操作性など人によっては評価が分かれる部分もあるのでそういった部分でストレスを感じる人には向かない「人を選ぶ良ゲー」ですね。

 

以上が塊魂の評価感想でした。

短所も長所も多数ある作品ですが全体的にみると面白いゲームです。

 

 

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