おしりです。
前回の記事にてマブラヴオルタネイティヴのレビューを書いていたのですがいかんせんボリュームの多いゲームですのでまたもや分割しました。
マブラヴレビューもさすがに今回が最終回ですのでどうか最後までお付き合いください。
目次
逃亡編
まりも先生の死後武は魂が抜けたように横浜基地をふらふらとさまよう毎日。
あの出来事で完全にメンタルブレイクしてしまい心ここにあらず。
今まで良い関係だった周りの人間とも険悪なムードになり少し前まで元の世界に戻れていたせいかこの狂った世界から逃げ出したいと考えるようになります。
まあ当たり前ですよね。3年前まで平和ボケした高校生が人類の命運を背負わされるんですから。
しかもこの段階でもまだBETAに勝てる見込みはありませんしこの世界線の武はとっくに死んでますしわざわざ並列世界の自分が軍人にまでなって命がけで戦うなんて嫌ですし。
それに加えて元の世界から用意した例の図式のおかげでオルタネイティヴ4も完成1歩手前の状態。
ループしているとはいえ自分1人にできることはこれが限界、自分は十分すぎるほど貢献したと言い聞かせBETAとの戦いを放棄し元の世界に帰ることにします。
今回の世界線移動は体ごと転移するのものではなく元の世界の自分と融合する形で転移するのでそれが原因で自分が消える、何が起きるか予測できない、と優秀な駒だった武に忠告。
最後に「自分で消しちゃうかもしれない」という意味深なことを言い確認。
もちろん武はこの狂った絶望しかない世界より万倍マシだと言い最悪な形で元の世界へ逃げるように帰ります。
EXTRA世界では3年ぶりの高校生生活でうまくいかないこともありますが時間が解決してくれると信じて束の間の幸せを噛みしめます。
BETA世界のまりも先生がああなった後なのでまりも先生との再会にはめっちゃ泣いてしまいますがこちらのまりも先生も優しいので武はまたもや励まされます。
BETA世界のまりも先生と果たせなかった約束「自分の失敗を笑って話せるようになる」ことをこちらの世界のまりも先生と果すことを誓い帰宅します。
平和な世界に戻れたことに安心して深い眠りにつきますがその次の日、なにやら家が騒がしくテレビえおつけると、
まりも先生の訃報が流れます
こんな鬱展開ある!?
落ち込んだ武を励ましその後顔を喰われたBETA世界のまりも先生。
落ち込んだ武を励ましその後頭を機械で解体されたEXTRA世界のまりも先生。
同じ死に方で武にとってまりも先生は2回も死んでしまいます。
トラウマが蘇り元の世界で唯一事情を知っている夕呼先生に説明を求める武、夕呼先生の仮説によると
武がBETA世界からこちらのEXTRA世界へ移動、転移する際に2つの並列世界は白銀武という人間だけでなくBETA世界で起きた「因果情報」も一緒に移動させてしまっているとのこと。
今回は「まりも先生の死」という因果情報が原因で同じ死を迎えたわけですが今後武がこの世界に存在することでBETA世界と同じことが起きる可能性は高くこれを機に武の平和は終わりを告げます。
地獄のような世界から逃げ帰ってきた世界もまた地獄。
それだけでも武のライフポイントは0を通り越してマイナス5万ぐらいのオーバーキルですがまだ鬱展開は終わりません。
次の日には周りの人間が武の記憶を無くしてしまうという現象が起きます。
それも武を好きでいてくれる人ほどきれいさっぱり武を忘れるという悪夢。
ここまできたらさすがの夕呼先生も「もう何も言えんわ」状態。
武は自殺を考えます。
放心状態で公園にいると純夏と出会います。
純夏には異世界に転移してからの出来事をすべて話します。
(まあいきなりあんなこと言われたらこんな顔にもなるわな)
周りの人間が自分のことを忘れていく事も説明し、そのことを知った純夏は「自分だけは絶対に忘れない」と約束してくれました。
ほんの少し安心してまた次の日、学校にて純夏に挨拶すると、、、
純夏は武を忘れていました
この現象は決して抗うことのできない力であれだけ武のことを忘れないと言ってくれた純夏も例外ではなく武を忘れてしまいました。
そしてとどめの一撃は体育館の事故、純夏はバスケットゴールの下敷きとなり病院送り、この事故も武がこの世界にやってきた影響でした。
自分が人類を滅ぼす原因、BETAのような存在になってしまったことに耐えられなくなり自殺を決意します。
夕呼先生にとっても武は非常に危険な存在、人殺しのような行為にためらいはあったものの承諾、これにてまたもや最悪な形で幕を閉じます。
というのは噓で本作で1番有能なこの夕呼先生という人は再び武がBETA世界の救世主になれるよう事件が起きてからずっと準備を進めていました。
自分が「因果導体」となった原因を取り除けば自分が関わることで起きてしまった最悪な出来事を無かったことにして本当の意味で元の世界に戻れると知り武は自殺の1歩手前で立ち直ります。
最後に夕呼先生のおかげでBETA世界へ転移します。
この人ほんとチートキャラ。
ここまでがマブラヴ史上最強の鬱展開、逃亡編です。
よくこんな痛々しいシナリオ考えられたなと思いますよ。
とにかくまりも先生が可哀想でこれ以降まりも先生を見ると心拍数が上がってしまう変な病気になりました。
00ユニット出撃編
かなり駆け足で書いているので立ち直りが早いみたいに思うかもしれませんがめっちゃ悩んだ末に武はBETA世界線にて少尉として戦線復帰します。
しかし、1度逃げた武をまた受け入れてくれるほどぬるい状況でもなく夕呼先生にとって武は引き出せるものはすべて引き出した用済みの駒。
そんな武に夕呼先生は完成した00ユニットの「調律」を依頼します。
もし00ユニットに気にいられればまた居場所を作ってやっても良いとのこと。
武に選択肢なんてあるわけもなく武はこれを承諾、00ユニットと対面、00ユニットという名前からロボットのようなものを想像していましたが・・・
その姿は純夏そのものでした
疑問だらけですがとりあえず調律は任せても良いらしく一旦新しい部隊へ配属されます。
こちらが新しい部隊のメンバー。
この一昔前のキャラデザもここまでやってると慣れるねぇ~
今後はこの中隊と共にBETAだらけの戦場にて任務をこなすことになります。
一通り挨拶を済ませた後再び夕呼先生のもとへ行き「調律」とは具体的に何をするのか、なぜ00ユニットが純夏の姿をしているのかを教えてもらいます。
00ユニットが純夏の姿をしている理由はその素材が純夏だから。
素材とは何か?気になるところですが少し考えれば答えは出ました。
その素材とは霞と暮らしている脳髄です。
この脳髄はBETAの基地「ハイヴ」からその昔人類が取り戻した捕虜でこの脳髄はBETAの技術により生きていました。
その生きている脳髄から霞はリーディングの能力で純夏という情報を、BETAと戦うために進化した技術で身体を複製、そこに武と夕呼先生が完成させたオルタネイティヴ4完遂のための例の図式により00ユニットとして復活しました。
しかし思考回路、人格までは戻せず元の純夏とは程遠い様子。
そんな純夏を元に戻し人間の思考回路を持たせることが武に課せられた任務「調律」です。
EXTRA世界で武が好きだった純夏とは別の何かで00ユニットという兵器、とはいえ生きている脳をそのまま使うには本人の身体でよみがえらせる必要があったみたいで脳髄以外は作りものですが人間と寸分違わない身体です。
普通の人間は作りものに恋愛感情は抱かないものと言われますがそれでも純夏の姿をした00ユニットに対して割り切れるわけもなく純夏の感情を取り戻すためにあの手この手で手を尽くします。
すると最初は発作ばかりだった純夏も次第に落ち着き
武の知っている純夏に戻ります
それからは若いカップルらしく元の世界の純夏と同じように楽しそうにします
ですがこんな状況で夕呼先生が親切で純夏を助けたなんてことはあり得ませんよね。
純夏を00ユニットという兵器としてよみがえらせた目的はBETAと戦わせるためで純夏には霞と同じ相手の脳から思考を読み取るリーディング
それと対をなす能力「プロジェクション」さらに00ユニットが最強の兵器たる所以
スサノオを操縦する能力、この3つの能力を駆使し形勢逆転することがオルタネイティヴ4という計画だったのです。
(スサノオとは超強いが故に人間の限界を超えたスピードで操縦する必要のある戦術機)
純夏がスサノオを操縦する理由ですが簡単に説明すると人間が戦術機を操縦するのに比べて00ユニットである純夏は自分の頭とスナノオを繋げて思考で操縦することができるからです。
ということで純夏といちゃつく暇もなくBETAの基地であるハイヴを襲撃するべく佐渡島へ出撃することとなります。
長らく防戦一方だった人類の反撃です。今までの戦いとは比べ物にならない死闘となります。
ですがBETAの脅威は圧倒的な物量、たった12機で数万ものBETAを相手にしなければならない状況。
そんな中武は主人公らしく圧倒的な戦闘力でBETA軍団相手に無双します
暴れまわった武が殲滅したBETAは要塞級20体、危険度の低いBETAとはいえその場にいた誰もが武の戦闘力の高さを確信します。
今までの醜態や挫折の後だからこのシーン本当にかっこいい
しかし最強兵器のスサノオが原因不明の墜落。
操縦している純夏も意識不明となります。
それが原因でこの戦いではBETAのハイヴを島ごと消滅させ多くの衛士が戦死します。
ここまでが人類が初の反撃に成功する純夏出撃編です。
武が本来の力を出せるようになり無双する所や1週目で謎だった脳髄が置いてある部屋、演習中に突如BETAが現れた理由など一文も目が離せません。
今までの醜態をさらし続けた武からは想像もできないほどあらゆる面で強くなっています。
横浜基地壊滅編
一旦横浜基地に戻り前の戦いで純夏が意識を失った原因について問うとどうやら原因は「嫉妬」だそうです。
せっかく相思相愛な関係になったのに戦闘中エロイこと考えてた武の思考をリーディング能力で読み取った純夏が嫉妬して墜落したそうです。
(あの状況で墜落した原因がエロイ妄想って・・・)
夕呼先生曰く大きな進歩だそうですがそれならきちんと告白しておこうと思い純夏のもとへ向かいます。が、、、
ふられました!!
しかも追い打ちまで!!!
ですが泣きながら帰ったという目撃情報が!!!
あんな振り方しておいて泣いて帰るなんておかしい。
ということでメンタル強くなった武は再び純夏を連れ戻し事情を問いただします。
問い詰めた結果純夏は武を危険な目に合わせたくないがためにあんなことを言った模様。
どうやらきもい人と思われていたわけではなかったようで武もぼくも一安心です。
話し合いの中で純夏が脳髄だけになった経緯を知ることになります。
純夏は武に脳髄だけになる直前の光景を見せるためにリーディングと対をなす能力「プロジェクション」にて武の脳内に記憶を見せます。
(怖いんだけど・・・)
どうやら元々BETA世界に居た武は純夏と一緒にBETAに捕虜として捕らえられていたみたいです。
武は勇敢にも純夏をかばってBETAに立ち向かうんですが最下級とはいえ相手はBETA、バラバラに引き裂かれて喰われたそうです・・・
そんなこんなで説得してこのあとHします。
そういえばエロゲーだったことを忘れてた。
こうしてBETA世界でも武と純夏は結ばれたわけですが純夏が最終兵器であること、BETAとの戦いがまだ終わっていないことは変わりません。
これにて幸せな時間は終わり、やつらは容赦しません今度は
基地を襲撃してきます
しかも純夏はHした後意識が戻らず大ピンチ!!
基地にBETAが襲撃してくるのは武にとって演習場でまりも先生が喰われたあの日以来2回目ですが今回はまるで規模が違います。
BETAはこれまでの戦いと違い「戦術」を駆使しあっという間に横浜基地を追い込み侵入します。
この戦いでBETAを撃退するのに基地内のあらゆる命が奪われました。
限界を迎えた一同が目を覚ますとそこには・・
悲惨な光景が広がっていました
出動できる小隊は1つだけ、次にBETAが攻めてきたときに対抗できる戦力は無し。
もうここまでやられたら勝てる気がしませんね。
最終章 あ号標的編
基地はほとんど壊滅状態、戦力も不十分、そんな状況で地球で一番大きいハイヴに出撃すれば確実に数千、数万の衛士が死にますがここでやらなければ人類はBETAに滅ぼされるのを待つのみ。
ということで絶望的な状況の中夕呼先生とラダビノッド司令は急ピッチで出撃の準備を整え地球で1番規模の大きいハイヴを攻撃する「桜花作戦」を決行します。
桜花作戦の目的はハイヴを破壊することではなくハイヴの深部に存在するBETA「あ号標的」を破壊することです。
そのために世界中の人間に話をつけて外国の戦力も加えて純夏の操縦するスサノオもパワーアップして復活、桜花作戦では武と霞もスサノオに乗ります。
失敗したら人類滅亡は確定、背水の陣で最後の戦いへと向かいます。
地球最大規模なのでなんとなく予想はしてましたが今回はハイヴに突入する前の大気圏にて味方が死にまくります。
(こんなんで最深部までたどり着けるのかよ・・・)
ハイヴ突入後は大量のBETAに加え見たこともないやばそうなやつまで現れて大ピンチです。
ですがこの日のために訓練してきたしてきたみんなの実力と助けもありハイヴの最深部に到達、いよいよ地球全体のBETAの親玉であるあ号標的とご対面です。
が、相手の攻撃によりスサノオのコントロールを完全に奪われ霞も操られてしまします。
霞を使って日本語を話し始めるあ号標的、もしかしたらこのBETAには話が通じるかもしれないと思い武は会話を試みます。
その結果「上位存在」という生命体がBETAを操り地球に襲来したことがわかります。
目的は資源の回収で人類を襲う理由は資源回収の弊害になると判断されたため。
生命体と認識していない人類を殺したり純夏のように脳髄だけにして実験していた理由は人間が災害である地震や台風の研究をするのと同じでBETA側にとっての被害を未然に防ぐための行為でした。
そんな奴らと話をしても結局人類を生命体と認識させることはできずあ号標的との決戦に。
人類を無礼るな!
人間をなめるな!!という本作のパッケージに書いてあるあのセリフを叫びながら仲間と共にあ号標的をぶっ飛ばします。
武にとってのBETAとの戦いは数々の犠牲のもと勝利という形で終わります。
ハイヴ脱出後、武に因果導体ではなくなったと伝える霞。
身体を維持する人工血液が無くなり死んでしまった純夏。
混乱する武に霞がすべての真相を伝えます
霞の話によるとずっと謎だった武を因果導体にした原因は純夏でした。
武がBETA世界に転移する前に脳髄状態の純夏の無意識の「独占欲」によりEXTRA世界とBETA世界が繋がり武を転移させてしまいました。
それから大きな分岐点である10月22日を起点に純夏と結ばれなかった場合死ぬと同時にループすることとなりました。
ですが原因の消滅、つまり純夏の死によって武はこのループ、このBETA世界から解放され本当の意味で元の世界に戻ることが確定しました。
しかしループすることの条件が純夏と結ばれずに死ぬことなので今回は純夏と結ばれたので実は桜花作戦が始まる前に武は因果導体ではなくなっていました。
これらを桜花作戦が終わり純夏が死んだ後に知ります。
まあ泣くよね。ぼくもこのシーンはちょっと泣きそうになったし終盤の武は全部終わってから盛大に泣きますよって夕呼先生に言ってますしそれまで我慢してた涙が一気に出てしまったんでしょうね。
この桜花作戦の成功により10年以内に滅亡確定だった人類は30年は生き残れるであろう状況になりました。
結局のところBETAが圧倒的過ぎて決着をつけることなく本編は終わってしまいますが人間一人の力でできることには限界があるということは作中で何度も思い知らされますしそのことを考えれば納得の終わり方かな?
こうしてヘタレ高校生だった武は絶望的な世界で何度も何度も失敗しながらも救世主となり元の世界に戻りました。
これにて武の戦いは終わりです。
戻ったEXTRA世界では将軍様や霞も巻き込んで元の平和な日常を送りエンディングです。
総評と感想
マブラヴオルタネイティヴはぼくがやってきたゲームの中でもトップ10に入る作品です。
今回このネタバレレビューを書くにあたって長くなりそうだからできるだけ薄っぺらく簡潔に書こうと思っていたんですがやはり名作であるがゆえに「どうしてもここだけは!」というシーンが多かったのでこんなにも長くなってしまいました。
今現在では割とありがちな「ループ」「異世界転移」「並列世界」「未知の生物との戦い」といったこれらの要素を2006年の作品でありながらうまいこと1つの物語にしているという奇跡の作品です。
メインヒロインがループの起点になっている点や死に戻り主人公が膝枕してもらいながら泣くシーンなんかは後に大ヒットしたシュタゲ、リゼロに影響を与えているのでは?と勝手に思っています。
(現に進撃の巨人の作者はマブラヴをパクったと公表してますし)
クリアした感想としては「素晴らしい以外の言葉が見つからない」絶望的な状況でこんなのどうあがいても勝てんやん・・・と思わされる出来事の連続ですがそれでもあらゆる困難を乗り越えBETA世界を救った武は本当にカッコイイ。
序盤こそ退屈なエロゲーですが中盤~ラストまでのストーリーと感動でおつりがくるレベル。
このネタバレレビューでは一通りの流れを書きましたがそれでも本作の魅力は全然伝えきれていないのでなので少しでも興味のある人はマブラヴに触れてみてほしい。
アニメ化も決定してくれたようで一安心です。
このまま外伝のトータルイクリプスとかシュヴァルツだけ映像化して本編はお蔵入りかと思ってた・・