ここ最近では珍しくお早い更新のおしりです。
今回ぼくがクリアしたゲームはこちら!!
グノーシア!!
人狼SFループアドベンチャーゲームという世にも珍しいジャンルの本作、元々はVita専用ソフトだったのですがswitchに移植されたおかげでVitaをもっていないぼくもようやっと手を出せました。(前から気になってたのでswitch版発表からクソ楽しみにしてました)
人狼ゲームについては知ってることを前提で進めさせていただきます。
本作も1日ごとに人間か人狼か調べられる「占い師」や守りたい人を人狼から守れる「騎士」といった役割は違う名前で存在します。
最初の展開だけざっくり説明させていただきますと、
舞台は宇宙船の中、そこでは人間を襲う謎の存在「グノーシア」が潜伏してることが判明。
グノーシアは普通の人間と相違点はなく見極めることは困難、
宇宙船の乗員は一晩ごとにグノーシアに襲われ命を落とすため命懸けで議論を行います。
議論の中で嘘をついているグノーシアを特定してコールドスリープさせることで人間の勝利、つまりは生き残ることができるのです。
しかし議論が終わると主人公と乗員の一人である「セツ」だけはどういうわけか記憶を引き継いで議論が始まる直前にループします。
そこでは前回とは違う乗員、前回とは違う役割で再び議論(人狼ゲーム)が行われます。
なぜ自分とセツだけループを繰り返すのか?このループを終わらせるにはどうすればいいのか?グノーシアとはどういう存在なのか?
とにかく登場人物、世界観、目的さえもわからない状態から始まり議論とループを繰り返していきあらゆる謎を解き明かすことがグノーシアのストーリーです。
では前置きはこのぐらいにして本題へ入りましょう。
目次
オフライン人狼という珍しいゲーム性
ゲーム性に関してはただの人狼ゲームです。
しかしこのゲームの面白い所が淡々と人狼ゲームするだけではないところ。
前述した通りループを繰り返すたびに宇宙船の乗員、役割は変わります。
これは主人公である自分も例外ではなく自分がグノーシア(人狼側)となることもあれば人間でありながら人狼をを生かす役割のAC主義(アンチコズミック主義)、1日に1人、人間か人狼を見分けられるエンジニアなどすべての役割をこなせます。
自分がグノーシアの時にはどうやって人間を騙し,陥れるか、エンジニアの時にはグノーシアに襲われることを覚悟で名乗り出るか、AC主義者の時にはグノーシアを勝たせるためにどうグノーシアを見極め生かすか。
役割に応じて議論での立ち回りは変わってきます。
これがめっちゃ面白い!!
ぶっちゃけ「オフラインの人狼ゲームなんて面白いのか?」という疑問を抱く人も多いと思います。
しかしやってみればそんな心配はすぐに消え去ります。
たかがAI、プログラムだと侮ってはいけません。
議論は数日間に渡って繰り広げられるので合間の自由時間に乗員と協力関係を築くことも可能です。
しかし協力を求めてきた乗員がグノーシアだったりするから油断ができない。
ストーリーの大まかな流れとしてはセツと主人公のみ記憶を引き継いでループしているのでセツだけは味方と思っていたのですが全然そんなことはなく普通に人狼役にもなります。
そのため自分以外の乗員はだれも信用できない中での議論となります。
人狼ゲームの魅力である緊張感のある議論をオフラインゲームでありながら楽しめるので殺伐としたアドベンチャーゲームが好きな方にはかなり刺さると思います。
オフラインなので人狼ゲームの魅力である実在する人間とのコミュニケーションができない分それを補って余りあるテンポの良さも評価されています。
セリフや展開に大きな違いはなくとも1回のループ(議論)は10~15分程度でかなりの中毒性があります。
勝っても負けても結果をみた後にすぐ次のループが始まります。
通常の人狼ゲームでは自分が殺された後も決着がつくまでは自分以外のメンバーの議論を観戦することになりますがオフラインゲームなのでそういった退屈な時間もありません。
更に主人公には6つのパラメーターが存在しループを繰り返していくうちにレベルアップできます。
ループで手に入れた経験値を使って主人公を好きなようにレベルアップして議論を有利に進めることが可能になります。
こういったRPG的なシステムもオフライン人狼ならではの仕様ですね。
議論が結末を迎えた段階でグノーシアが生き残った場合は一目でわかるように悪い意味でドキッとするような表情をされます。
グノーシアの悪い顔通称(グノ顔)公式曰く自分が勝ったか負けたかすぐわかるようにあえて不気味な表情にしたとのことです。
(それにしても一部の人が怖すぎるんですが・・)
ぼくはクリアする頃には120ループくらいしてましたがまだまだ全然楽しめる自信はあります。それぐらい飽きない内容となってます
ストーリー
本作はネタバレしてしまうと極端に面白みがなくなってしまう演出、展開、ラスト、となっているのでネタバレ無しで面白い所を紹介します。
乗員が個性的すぎる!!
明らかに見た目宇宙人の「しげみち」や猫と融合した男「シピ」喋るイルカ「オトメ」このゲームの登場人物は個性の塊。
ループを繰り返していくうちにその乗員たちと交流を深めることになりなぜそのような姿になったのか、宇宙船に乗る前の母星では何があったのか、将来は何をするつもりか等、各キャラクターごとにイベントが用意されています。
その内容は悲しい系、ホラー、笑いに全振りしたイベントまで様々、知らないことだらけの世界でキャラの素性、世界観が少しずつ見えてくるのは面白い。
主人公の性別は男、女、汎の3種類があります。
汎とは男と女両方の特徴を兼ね備えたハイブリッドな性別です。
(下半身にはウインナーが付いているので男みたいなもんですけどね)
主人公が男なら女の乗員と、主人公が女なら男の乗員と恋愛を匂わせるイベントが発生するようになります。
プレイヤーがお好みで選択できる恋愛要素でこういったイベントに興味なければ汎にすることで見なくて済みます。
1週ですべてのイベントを回収することは不可能ですが必要以上にイベントのパターンを用意している所に製作スタッフの気合を感じますね。
最初に設定した主人公の性別によって各キャラクターとのイベントが発生するのも男女が楽しめるポイントとなっていて万人受けする要素なのかなと思います。
ゲーム性とマッチしたストーリー
本作のストーリーは数あるゲームの中でも間違いなく上位のものと言えます。それほどまでに素晴らしかった。
このゲームの目的はセツと主人公に起こるループを止めること。
冒頭で説明した通り主人公とセツはそのために必要なことは何か?何もわかりません。
それでもループを終わらせるために試行錯誤するセツと主人公、その過程で明かされるグノーシアの正体、本作の世界観、ぼくはこれにどんどん引き込まれました。
もう読み進める手が止まらなかったよ!次の日早起きしなきゃいけなかったのにガッツリ夜更かししたよ!!
プレイしてるぼくも主人公と同じ目線で何も知らない状態なのでストーリーが進むにつれて次々と明かされる衝撃の事実、この見せ方がとにかく上手い!
BGMも種類は少ないんですが状況、雰囲気に合ったなんとな~く不安な気持ちにさせられるようなものが数多くその使いどころもうまいです。
そして最後はこのゲームならではのとってもとっても面白い仕掛けが用意されています。
それは是非とも実際にプレイしてみてくださいな。
総評
結論から言うと
面白すぎました!!
人狼×SF×ループという面白い要素だらけの本作ですがそれを何一つ無駄にせずものすごくうまく融合させています。
人狼×ループものでは「レイジングループ」が前例として挙げられますがあちらもかなり好評な模様でもしかしたら今後は「人狼×ループ」というジャンルが流行るんじゃないのかな?
ちなみに本作はレイジングループのライターであるamphibian氏にも助言をもらった上で制作しているので家族みたいなものです。(たぶん)
レイジングループと比較して「ループによるランダム性を重視した」とのことでイベントの部分では助言をほとんど取り入れたそうです。
ネタバレに気を付けたせいであまり魅力が伝わらなかったかもしれませんがほんの少しでも気になる人は是非ともやってみてほしい。
このゲームをクリアしたぼくからいわせると
「何も知らない状態でグノーシアできるのはうらやましい」