天才過ぎるシナリオ構成のミステリーADV「シロナガス島への帰還」をレビューします!

 

おしりです!

今回は500円のハイクオリティミステリーアドベンチャーゲーム「シロナガス島への帰還」をクリアしたのでその内容、関連作品と感想について書いていきます。

シロナガス島への帰還は2018年に発売されたアドベンチャーゲームで(2021年10月の段階では)PCでのみプレイ可能です。

一応画像の通りパッケージ版が存在するようですがDMMやsteamで常に配信されていてセールの対象にもなっていたりするのでそちらで購入することを推奨。

(というかこの記事を作成するにあたっていろいろ調べた結果パッケージ版が存在することを初めて知ったしAmazonだと売り切れで駿河屋ではプレミア価格らしい)

 

ボリュームは本編で7時間前後、クリア後のEXTRAストーリーで1時間前後の合計8時間ほどの内容となっています。

実はこのゲーム鬼虫兵庫という方がほとんど1人で制作されたようでこの事実を知ったときにぼくはもうシンプルに「鬼虫兵庫さんすごすぎぃ」と思いました。(すごい以外の感想が思い浮かばん・・・)

ネタバレは最小限に抑えますが本作はネタバレを観ると一気に面白味が薄れてしまう作品なので既にシロナガス島への帰還をプレイするつもりの人は今すぐシロナガス島への帰還を起動してクリアまで駆け抜けてください!

つまり、それほどまでに面白くて満足感の得られる名作ということです。

 

有能コンビが受けた依頼について

では本作の内容について触れていきましょう!

主人公は池田戦(いけだせん)という探偵の男でどんなときも冷静に状況を見極め最善の行動をとる優秀な男です。

それだけでなく厳重でない扉ならすぐに開けてしまうピッキング技術、相手の嘘を見抜く洞察力、物語終盤ではわずかな情報から事件の犯人を特定する推理力まで持ち合わせている恐ろしく有能な男です。

そして相棒として唯一信用できる人物が出雲埼ねね子(いずもざき ねねこ)。

二十数カ国語をネイティブレベルに話すことが出来る天才少女で一度見た光景を完全に記憶、再現出来る完全記憶能力保持者です。

さらに通信端末や機械の扱いにも長けていて相棒PCの「パーソナルわんわんお」でデータの解析もこなします。

一人称は”ボク”で風呂には入らない派、度を越えたコミュ障という属性てんこ盛りの相棒キャラ。

池田が肉体派でねね子は頭脳派の超有能な最強コンビです。

そんな二人が空港で仕事の待ち合わせをしている所から本編は始まります。

ねね子と合流してすぐに依頼主エイダ・ヒギンズの家へ駆けつけますがそこではエイダの父ロイ・ヒギンズが自殺していたことが判明します。

自殺現場を探っているとヒギンズ氏が遺した遺書と自殺したことと関連性がありそうなシロナガス島という謎だらけの島への招待状を発見します。

差出人はレイモンド卿という大富豪。

しかし、ロイ・ヒギンズが自殺した理由は掴めずシロナガス島という謎の島に真実が隠されていることだけが判明します。

元々の依頼内容は「ロイ・ヒギンズの素行調査」でしたが依頼主は改めて池田に「シロナガス島でのロイ・ヒギンズが自殺に至った経緯の調査」を依頼します。

こうして池田とねね子は本来招待されていたヒギンズ氏の代理人としてシロナガス島という本作の舞台へ向かい命の危険に身をさらすことになるのです。

シロナガス島で出会う9人の登場人物

シロナガス島へ到着してからは食事会が開かれます。

そこまでで出会う主要人物は9人。

7時間前後のゲームで9人は多いような気もしますがそれぞれ特徴があり9人とも物語に大きく関わることになるので開始1時間ほどで案外覚えられました。

では順番に簡単な解説を。

移動途中の船で出会う少女、アキラ エッジワース通称アキラ。

招待状を受け取った父の代理人として島に訪れ主人公コンビとは幸か不幸か関わりが深くなる人物。

富豪らしくプライドが高くきつい性格ですが身の危険が迫ったときはビビり散らかすのでポンコツ可愛い。

2人目はジゼル リード。

レイモンド卿から招待を受けた本人でもなければ代理人でもない女性でアキラの付き人。

口数が少なく大人しいが主であるアキラの身を第一に考える保護者的な人。

ワシントン郊外の病院に勤める内科医、リール ベクスター。

専門的ではないにしろある程度医学的な知識を持ち合わせているためかグロ耐性のある主人公と一緒に死体の検視を行うことが多い。(作中では貧乏くじを引かされることが多いです。)
癖の強い人物が多い本作の中で比較的普通に雑談したり協力してくれたりする女性でプレイヤー目線からすると親近感を抱きやすい人物。

青いリボンが特徴的な少女アウロラ ラヴィーリャ。

主人公の前に現れては楽しそうに会話する可愛らしい子。

第六感レベルで勘が鋭く優秀な探偵である主人公ですら会話の主導権を握られてしまう。

序盤の会話シーン以来会う機会が無くなるんですが実は・・・・

悪人面の男ジェイコブ ラトランド。

群れない一匹狼的なタイプで常に非協力的な男。

シロナガス島の秘密を知る人物でもあります。

特注スーツを身にまとう肥満体の男がトマス ハリントン。

主人公コンビとは会話をしたがらず素性のしれない男。

実はこの男もシロナガス島の秘密を知っている人物。

中性的な顔立ちの少年であるアレックス ウェルナー。

島の秘密を探るべく代理人として島へ来た人物で屋敷内では偶然鉢合わせになることが多いです。

シロナガス島のホテル「ルイアソシエ」の執事、ヴィンセント スイフト。

こちらはシロナガス島の住人で屋敷側の人間です。

見た目通り切れ者で屋敷内の出来事は主にヴィンセントが対応することになっています。

最後はヴィンセントと同じく屋敷に努めるメイド、アビゲイル・エリス通称アビー。

ヴィンセントの補佐的役割をこなし建物の案内は彼女の仕事。

(アビーだけ良さげな画像が無かった・・)

以上の9人が主な登場人物ですが島の主であるレイモンド卿を入れると10人。

レイモンド卿とは食事会にて対面する予定でしたが急遽予定が変更となり録音されたレコードで一方的に話を聞かされることになります。

レコードはノイズが混じり聞き取りづらい音声でしたが「この中に裏切り者が居る」という部分だけはっきりと聞きとることができ不穏な空気のまま食事会を後にすることになります。

 

姿を見せないレイモンド卿を気にしつつも部屋に戻る一同ですがここで本作始まって第一の事件つまりは・・・

殺人事件が起きます

この事件で先ほど紹介した人物の中の一人が死ぬことになるんですが殺害方法と死体がかなりエグイです・・・

緊急事態につき島の外へと連絡を取ろうとしますがシロナガス島唯一の通信手段は何者かによって既に破壊された後。

外部との連絡手段は途絶え常に天候が荒れているため船で帰ることも困難、よって次の船が島に来るまでの間殺人鬼と共に絶海の孤島で過ごすことが確定します。

更に半魚人のような謎の生物の目撃情報、屋敷内の至る所に飾られている宇宙人のような絵、時々耳にする屋敷の恐ろしい噂、姿を見せないレイモンド卿。

主人公コンビは裏切り者の襲撃に対応しつつこれらの謎を暴くことになります。

 

とまあ、こんな感じのあらすじです。

謎が謎を呼ぶ緊張感のあるミステリー

本作はミステリーものとして非常に完成度の高い内容ですが第一の事件が起きてからの緊張感も良かったですね。

前述した通り主人公コンビは常に死と隣り合わせの状況で調査を始めるんですがいつ何が襲ってくるか予想もできない恐怖、しばらく姿を見せなかった人物が死体になっていた時の衝撃、これらがただ文字を読み進めるだけのアドベンチャーゲームに程よい緊張感を与えてくれます。

間違えるとBADEND、つまりはゲームオーバーとなってしまう選択肢も多くビックリ系の演出や非人道的な場面が多くこれらが没入感をもたらしています。

 

シロナガス島で命を落とす人間のほとんどが凄惨な最期を迎えます。

とある人物は顔の皮膚を壁に貼り付けられ拷問された挙句心臓を丸ごと摘出されるなど描写がかなりグロテスクです。

犯人が異常者であることを想像させられるのでより一層恐怖心をあおります。

製作者が人を怖がらせることが上手いということがよくわかりますね。

伏線も登場人物も全てに無駄が無いシナリオ構成

ここまで読んだ感じ本作がかなり壮大なストーリーであることはなんとなく察したと思うのですが本作のボリュームは時間にして7時間前後です。

 

ぼくはクリアしたときに「よくこの内容を7時間にまとめたな!」と感激しました。

何よりすごいのがどんな展開もきちんと丁寧な描写がされている所で死体の状態や伏線などはしっかりと張られています。

登場人物もこれだけの人数がいるにもかかわらず各人物が何故シロナガス島へ来たのか、島で何をするつもりでいるのか等、目的や性格、主人公に対して隠していることまで描かれます。

 

本編開始時すぐに主人公が空港で「この世界は現実ではない」という文字を見かけるところ以外あからさまな伏線は無いように感じました。

伏線については読み進めていくうえで「今の気になるなぁ」程度でしつこくないのも良いです。

褒めすぎのような気もしますが最初から最後までほとんど無駄なシーンが無くふざけているようにしか思えない場面にも犯人への手がかりがあったりするので見事としか言いようがないです。

 

総評

総合的にみるとめちゃくちゃよくできたミステリー物です。

3日でクリアしたんですが常に先が気になって気になって毎日夜ふかししながら読み進めました。

 

裏切者の正体を突き止めるために情報を集めるんですがそこそこ情報が集まってもぼくは全く犯人が誰なのかわからなかったんですよね。

だけどわからないからこそ主人公と一緒にあらゆる可能性を考慮しながら推理するのが面白いんです。

ちなみに犯人を選ぶ場面では「この二人のどちらかだろう」というところまで特定できたんですが初見プレイ時は2択を外して殺されました。

 

それと中盤までの目的が「裏切り者を捕まえること」だけではないのも面白かったです。

屋敷内で何度か目撃される半魚人のような謎の生き物「シロナガス島の悪魔」や屋敷の立ち入り禁止エリアに隠されている恐ろしい実験など、これらも同時進行で徐々に全貌が明かされていきます。

最終的に全てが繋がっていくんですがやはり見せ方が上手いのか読み進めていて快感を覚えるほどの素晴らしさでした。

本作は”今までにない演出””他のどんなゲームでも見たことが無い展開”といった尖った部分は無いものの登場人物、舞台、練りこまれた設定とそれらの見せ方がとにかくうまいです。

クリア後はエクストラストーリーがプレイ可能になるんですがこちらは本編とは打って変わってギャグや超常現象が多めの半分作者の趣味ストーリーのような内容です。

一応本編の後日談でシリアスな場面もあるので割と楽しめました。

シロナガス島への帰還の今後の動きについて

では最後に本作「シロナガス島への帰還」の今後の動きや基本的な事について解説しま~す。

今後の動きとしてはPC&switchへの移植とパッケージ版の発売、その際にCVを実装する予定みたいです。

その際のお金をクラウドファンディングで募ったところ開始から約3時間で目標の200万円に到達しています。

今の段階では592人の750万円で達成率は378%、オーバー支援過ぎてこんなん笑うわ。

↓支援ページはこちら↓

続編は今現在制作中とのことでタイムスリップものになる可能性が高いとのこと。

製作者がまどマギ好きっぽいのでまどマギに寄せた展開になるのかな?

なんにせよ今の段階で楽しみすぎます。

 

では今回はここで終わります!

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