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【みにくいモジカの子】圧倒的没入感で魅せてくれる絶望と復讐の胸糞ゲーム




おしりです。

今回はニトロより発売された圧倒的没入感の鬱夏ゲー

みにくいモジカの子をクリアしたのでその評価感想などを書いていきます。

 

ということで基本情報ですが脚本が「君と彼女と彼女の恋。」の下倉バイオ様

原画が昔のクロアプでお馴染みのはましま薫夫先生の鬱ゲーなので私にとってはやらない理由がないゲームですね。

 

下倉バイオ様に関してはととの。以外にももっと色々あるんですがそれらはエアプなもので触れません

はましま先生の絵は相変わらず最高です

本作ではeuphoriaほどアニメ美少女感が無く、かといってフラテルニテほどのリアル寄りでもない雰囲気ですね最高です。

攻略対象は見ての通り五人でプレイ時間は10時間前後

トゥルールート突入の条件は攻略サイトみないと絶対わからんやろ!ってくらい複雑なので見ながらやるか心の赴くままにやるかで多少変わってくるかな?

最初からトゥルーにいけるそうですが当然それは推奨しない

とはいえマブラヴでいう純夏euphoriaでいう眠り姫のようにメインヒロインは決まってます。

 

ネタバレは最小限に抑えますがわずかにしますのでご了承ください

では今回も見てくだパイ!

ぼくの世界は半径120㎝

ではあまりにも昏き本編の内容に触れていきましょう。

公式サイトに記載されている通り見た目が醜く親にも捨てられるほどの主人公種崎 捨(たねざき すてる)は地方の名門高校である樹望学園へ通うもその醜い見た目が原因でいじめのターゲットにされています


机には心無い落書き


靴は何度も投げ捨てられては拾ってを繰り返しているためここまで汚れています

ですが捨には他人の”心を文字として視る”超能力があります
発動条件は相手の顔を見ることで思考は文字化(モジカ)され捨には全てお見通しです

しかしながらモジカの能力は便利なものではなくON OFFの切り替えができず相手の顔を直視することで必ず文字化されます
なので視たくない相手の心を嫌でも視ることになったり視界に複数の人間が入るとその文字の情報量に耐えきれなくなり脳に負担がかかってしまうため相手の顔を見て話すなんてことは絶対にできない使い勝手悪すぎ能力なのです。


なので捨は基本的に下を向いて歩き視界は常に半径120㎝ 人間と向き合う事が困難です。

そういった理由から顔を見上げることもできずプラネタリウムの偽物の点しか美しいと思えません。

自分を囲う人間は敵であり周りの世界が黒い森にしか思えず自分は路肩の石ころでしかないと考えるようになっています。

内面まで歪んでしまうのも納得ですね。

 

そういう設定で始まるいじめの物語が本作みにくいモジカの子

そんなある日自分のようにいじめられているサイドテールの女の子双葉みゆに告白されるのですが顔を見ると


捨の顔を気持ち悪がる真実が視えていました。

この真実は捨を○し自分を醜く産み捨てた両親 モジカという良いことなど一つも無かった能力を与えた謎の存在 自分を学園の最底辺扱いしいじめる生徒

その全てに復讐することを決意しました。

 

モジカの能力を駆使して高みの見物をするやつらを引き摺り下ろすためにあらゆる手段を使いどんな目に遭わされようとも戦うのが主な内容です。

なので公式サイトや壮絶すぎるいじめ描写を見ていただければ分かる通り結構な鬱ゲーです。

 

登場人物と絶望の樹望町

 

次に登場人物と狂った町を見ていきましょう。

まずは双葉みゆ

冒頭で捨に告白した女の子で小柄です。

残念ながら捨と同じくいじめられていて捨に復讐を決意させたあの告白事件は命令されて仕方なく起こしたものです

捨との相違点は性別と見た目でありみゆは捨の次に順位が低い女です


ということで最下位の捨とみゆはこの告白イベントの後は勝手に底辺カップル認定され教室で公開hします。

捨にイかれるまで誰も止めてくれずやられたい放題です。

しかも体型の割にみゆのケツデカイ!

 

それから色々あって捨に調教されご主人様と奴隷の関係になります。

個別ルートでは一緒にいじめっ娘に復讐する失恋の物語が繰り広げられるわけですがどのルートでも静かに狂ってる事が判明する本作もう一人の復讐者です

その深掘りはまた別の機会で動画化しましょうか。

九鬼綺羅々(くき きらら)


リョナ要因です
物語開始時クラスで最上位の女でいじめの主犯格
どうやらビーくんとかいう半グレの男が好きなようでこいつとビーくんに翻弄され続けます。
前半は捨の目的である復讐の対象としてこいつを●すためにあらゆる手段と人間を利用して下剋上します。


後半はリョナ要因として容赦ない腹パンや膝蹴りでお●っこを漏らす憐れな女です

四月一日 胡頽子(つぼみ ぐみ)


ものすごく大きい女の子でネットが得意の天才ハッカー系のキャラ
利害関係の一致を最優先と考え作中では利害さえ一致すれば誰とでも協力する女です。
シュタゲのダル君と同じく有能すぎてこいつさえいればどうにかなる感がありますね。

ビーくんの中では綺羅々の評価は低く胡頽子の評価が高いです。

 


花 椿

終盤でようやく出会える女の子で無表情、どういうわけか


モジカできない

個別ルートでは捨がモジカの能力を手に入れた要因や終盤までにはっきりしなかった部分の答え合わせが用意されてたりと王道からかけ離れてる本作にしては珍しく恋愛的な描写がありトゥルーっぽい内容です。

許斐 鳴子


黒髪ロングヒロインの生徒会長で序盤から登場しますが本格的な掘り下げは終盤です。

学園、樹望町を支配する許斐永業の娘であり権力をもっています。

余談ですが私は公式サイトもパッケージもできるだけ見ないようにして本編を始めてこの女の子の時に顔を上げたときには可愛すぎてびっくりしました。

さすがはましま先生!見た目は本作で一番好きです


笑子


全てを裏で操っているであろう人物で各ルートの最後では名前が出てきます。

学園の生徒だけでなく綺羅々の親父で組長でもある男にも通じており綺羅々エンドでは笑子の存在がよくちらつきます。

で、本作の舞台は樹望町(きぼうちょう)という山奥の狭隘な盆地にある地方都市です。

古くから文化都市として名高く、著名人を多数輩出している模様。

 

それだけ聞くとエリートの出身地として土地代が高そうななんかすげえ町に聞こえますが

ゲームの絶対に住みたくない町上位に食い込む暗黒都市です

というのも治安は最悪でビーくんの所属する半グレ集団サイキック

綺羅々の親父率いる極道一家九鬼組

町を統べる許斐 鳴子の父親許斐 永業によるエリートを輩出するためだけの徹底的な教育など

 

龍が如く並みに警察が仕事してない町なのです

そんな町なのだから学園でみゆと捨が公開hさせられようと問題として取り上げられず教師たちも綺羅々にさえ逆らえない腰抜けしかいません。

学園は綺羅々と生徒会長の許斐 鳴子が支配しているようなものです。

 

でもって公式サイトに載っているので言ってしまいますが魂正神社に祀られている御神体こと

コンセイサマはかなり邪悪な神であり終盤はそれ関連で悪しき風習を目の当たりにしてしまいます。

 

絶望の底から下剋上する捨

ようやく本編の話ですよまずは前半から!

 

全てに復讐することを決意する捨ですが武器はモジカの能力のみ

あまり便利ではないことや万が一知られれば対策されてしまい2度と這い上がれなくなる事が確定するので慎重に綺羅々を潰す作戦を考え実行に移します。

ですがそう簡単にいくはずもなくビーくんには闇討ちされ○刑宣告までされてしまい綺羅々に反抗するたびモジカの副作用で吐いたり

机に空気嫁を用意されるなどさらなるいじめで絶望の底へと沈められてしまいます。

 

それでも復讐のために奮闘する捨は使える人間である胡頽子もみゆも汚い手段で利用して笑子という謎の人物の力も借り綺羅々を最上位から引き摺り下ろし頂点に君臨します。

 

 

そんなこんなで捨がモジカの能力を使い綺羅々を屈服させるまでが前半の内容

あれ、復讐劇終わってない?

まあなんというか、その通りです。

 

なので全ルート最初から最後までが不幸な主人公の復讐劇かと言われると答えはNOなんですよね。

ということで前半の復讐劇は綺羅々を最底辺まで沈める事で一区切りです。

でもって後半はトゥルールートを目指すわけですがちゃんと謎や回収すべき要素は残ってます。

それがモジカの能力や樹望町の闇な部分 終盤まで深掘りされなかったヒロインや笑子などなど

 

復讐劇の最中はそういった謎がちらつくもののそれどころじゃないくらいに忙しいので一旦無視して打倒綺羅々のためだけに動いて後半は謎の回収がメインになるわけですね。

 

今回はネタバレを避けたいので詳しいことには触れませんが

結構面白かったです。

他の人のレビュー欄を見た感じ復讐劇が終わるまでがピークで後半は面白くなくなるという意見がちらほらありましたが私はそこまで不満に感じませんでしたね

確かに追い込まれて追い込まれてどうやって逆転するのか想像もつかない緊張感のある展開は無くなりますがモジカの謎や笑子関連はずっと気になってましたしちゃんと回収する必要は絶対にあるので満足できる展開かと

 

確かに雰囲気は変わりましたが退屈に感じることなく読み進めましたね。

曲も演出もシナリオも超高水準

話の内容は今回はそんなところで終わりにしましょう。

私的にはここまでの動画像を観てビビッときたらできるだけ買っていただきたいと思ってますからね。

なぜか?

それは圧倒的没入感を味わえる唯一無二のゲームだからです

見りゃ分かると思うのでここまで言いませんでしたが本作モジカはほとんど捨の一人称視点で話が進み捨のモノローグ追憶がほとんどです。

なので半径120㎝の足元が多く椿以外の人物には常に文字が視えてます。

メッセージウィンドウも無ければ選択肢が現れることもありません。

捨にできることは顔を上げるか上げないかそれだけです。

かといって捨に感情移入できるかというとそんなことはなく金魚鉢の金魚を思い出すシーンは捨の異常性とこのシステムのおかげでめっちゃ印象に残ってます。

圧倒的没入感なのに主人公に感情移入できないという独特の気持ち悪さも完走後は良かったと言えますね。

 

この体験は実際にやらなきゃ良さを味わえないでしょう。

本作最大の特徴にして評価されるべきシステムだと思います。

 

それ以外ですと音には気を遣っているように感じましたね。

BGMの種類はそれほど多くありませんがここぞという時に不穏なBGMが流れるのでそれも捨主観システムと融合して良い感じに異常者感がありますし顔を上げる時の心音も緊張感を演出できてます。

ゲームが始まってからはみゆに嘘告白され復讐を決意するところでムービーが流れるのですがそこまでの流れが本当にマジで完璧だと思います。

 

ここまでゲーム開始からOPまでの流れで引き込まれたのはeuphoria以来ですね。

 

シナリオに関しても大部分は綺麗に纏まってるんじゃないかなと思います。

前半の復讐劇は捨視点で進む分緊張感も没入感も他のゲームには真似できないレベルにまで達してますし追い込まれた時に捨がネガティブなことばかり高速で何度も考えるシーンなんかは「あ〜わかるわ私もケーキ屋でくっそ追い込まれてた時こんな感じに体を頭もフル回転してたな〜」と共感しましたもん

(トラウマが蘇ったわ…)

これは後で話すんですが後半の笑子関連のやりとり以外は復讐劇がメインのゲームとしては高水準だと思います。

トゥルールートと演出が賛否両論

さて、

悪いところを話していきましょうか!

 

ここまで結構な褒め具合でしたが見た感じ本作の評価の平均はそれほど高くありません。

その要因はこれら捨目線で進むシステムとトゥルールートの内容だと思われます。

 

まず捨主観システムの評価が低い理由ですが

これは人による

と思うよ私は。

このシステムって圧倒的没入感や演出を魅せくれる代わりにテンポを犠牲にしてしまってるんですよね

テキストは一行ずつ表示され顔を上げる選択の時は毎回クリックする必要があります。

さらにトゥルールートまでの選択が複雑で攻略サイト必須レベルなのでどこかで最初からやり直した人も少なく無いと思われます

実際私はかなり重要なバッドエンドを回収するために最初からやり直しましたしその時はスキップしまくれるとはいえ面倒に感じました。

 

次にトゥルーの内容ですが結構つっこみどころが多いです。

おそらく本作を低く評価している人のほとんどはこのトゥルールートが気に入らなかったと書き記してると思います。

何を言ってもネタバレになりますのであまり多くは触れませんが

 

まあわからんこともない

ネタバレに考慮した言い方をすると

トゥルールートらしく色々明かされるが一部のやりとりが丸ごと必要ない

そんな感じです。

 

実はトゥルーについては言いたいことめっちゃあります。

良いことも悪いこともいっぱいありますがそれを発信するのは今じゃ無い!

ここまで5000文字ですしネタバレしまくっちゃうので必ず別の機会を設けて触れていきますその時はよろしくお願いします。

 

あとはハッピーエンドと言えるエンディングがトゥルーくらいしか無かったり復讐劇が終わるまでが面白さのピークという意見ですかね?

ただこれに関しては私は全くマイナスと思ってません

それどころかニトロさんこんなに尖ったゲームありがとうございますって感じかな?

過小評価されがちな名作だと思う

ネタバレなしで触れられるのはこんなところですね。

良いことも悪いことも言わせてもらいましたが

めっちゃ良かったですよ

ここから先は100%私の感想ですが他の方が言ってるように悪い部分も確かにあるんですがテンポの悪さは高速スキップがあるしそもそもそんなに特大ボリュームでもないし分岐後は2時間かからないくらいで濃い経験ができるしでプラマイ余裕でプラスだと思うんですよ。

トゥルーのもうちょいどうにかなったであろう展開も最後のみゆの異常性だったり綺羅々のあの姿を見れたしまあいんじゃね?と思ってます

ただまあ、メインヒロインをそこまで好きになれず感動できなかったのは事実なのでその一点だけは私も擁護しきれんかな…

 

ですが作中で描写される謎はほぼ回収されてます。

なので謎が後半に集約されてるトゥルーまで完走した後に再度前半の復讐劇を見返してみると気付く事がいくつかあります。

 

実は綺羅々ルートとみゆルートクリア後に先走って綺羅々ルートのみ動画化していたんですがその時の考察が合ってたので脳内麻薬が出ました。

トゥルーの前だと捨がなぜあんな行動を取ったのかが理解できないけどトゥルーで明かされる捨の望みが判明した後だとすんなり理解できるんですよね。

そんな感じに前半の分岐だけでも質の高いバッドエンドを楽しめるんですが完走後はそのバッドエンドに対する解像度が上がるのでそこも嬉しい誤算でしたね。

 

作中で起こったことはそこまで多くありませんがその分登場人物に謎の魅力を感じました。

すごく大きい胡頽子は裏でとんでもない一面二面を見せてくれるし綺羅々さんは哀しきリョナヒロインだったりで超印象に残ります。

ついでにヒロインでもなんでもないのに出番が多いビーくんもルートによっては無様に散ったり祭りで盛り上げたりと結構好き

先に登場人物を紹介したのもキャラ濃いからですね。

 

そんな感じに尖りまくった仕様であるが故に賛否両論な部分や惜しい部分もありますが90点をつけても良いレベルの名作だと思います。

総評すると過小評価されてる尖ったゲームですね。

あと謎に女性人気が高い

 

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