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主要人物全員死にたがりのADVクラブ・スーサイド完全版レビュー!




おしりです。

今回はSteamにて配信中の登場人物の進路はジサッツゲーム

クラブ・スーサイドをクリアしたので評価感想などを話していきます。

少しネタバレを含みます。

まず基本情報ですが本作クラブ・スーサイドはSteamにて配信中のADVでとある理由から主要人物が全員逝きたがっているという尖ったゲームです。

Steam以外ではBOOTHでも販売されていてスマホでもできるっぽいですがSteamのストアページを見た感じ不具合がありそうなのとSteamが完全版で一人増えていることからやるならSteam一択かなと思われます。

主人公は女の子で名前は変更可能ですが新堂 林檎

攻略対象は五人の男子学生で一人につきバッドエンド三つハッピー(トゥルー扱い?)エンドが一つの計四つ用意されてます。

完全版は一人増えて計六人ですね。

女主人公でこれらの男たちとは恋愛的な関係になったりならなかったりで乙女ゲーに分類されるんだと思います。

ということでまあまあモテるのと顔が良い扱いされているので一週間もあれば大体の男は落とせます。

私の全エンド制覇時のプレイ時間は19時間。

早くは無いと思う、たぶん。

一週間後に命を絶とうとする男子学生

特に大きな事件があったわけではありませんが主人公の林檎は不登校です。

しかし卒業式も間近のシーズン久々に登校してみると一つの張り紙を発見。

それは【クラブ・スーサイド(自◉同好会)】というジサツ同好会の部員募集ポスターで林檎はなんとなく「しんじまおうかなぁ」と考えていたのでそのポスターに書かれている第三会議室へと足を運びます。

 

そこではクラブ・スーサイドにふさわしい命を絶とうとしている男子生徒五人と出会いそれぞれの逝きたい理由と未練を聞きます。

ということで集まった五人の理由と未練について

漫画研究部一年生の財膳絵馬(ざいぜん えば)の逝きたい理由は「未来に希望がないから」で未練は「親孝行をしたい」

簡単にいうと自己肯定感が低すぎて不安しかないから逝って楽になろうと考えてる系の少年です。

吃音癖があるのでゲームといえど苦手な人は多いかもしれません。

高身長で恵まれた体格の乙女ゲームの攻略対象感溢れる枢姫色(くるるぎ しき)さん。

逝きたい理由は「生きるのに疲れたから」で未練は「本当の恋人が欲しい」です

見た目だけでなく個別ルートも乙女ゲーム感があり性的なシーン多めの男です。

顔がほとんど見えない右睡真咲也(うすい まさや)の逝きたい理由は「ヒーローになれないから」で未練は「とくにない」らしいです。

どうやら電波枠で電波少女では無く電波男なわけですがこの人もちょっと好き嫌いが分かれそうな気が…

黒マスクメガネ喰ヶ島蜜木(くがじま みつき)の逝きたい理由は「老いぼれ達への嫌悪」で未練は「復讐」です

個別ルート以外ではほとんど出番が無く誰とも話したがりません。

見ての通り闇抱えてそうな雰囲気で実際闇病み男子学生なわけですが…

生徒会副会長でこのクラブ・スーサイドの進行役をしてくれてる見た目通りの舞渕明陽(まぶち めいよう)

逝きたい理由は「大切な人を幸せにするため」で未練は「死の恐怖を克服する」です。

優等生タイプに見えますがとある理由からピアス多めで身内に甘く敵には容赦しない幻影旅団リスペクトな男の子。

そして完全版にて追加された字読綴(あざよみ つづり)の逝きたい理由は「最後ぐらい自分で決めたいから」で未練は「傷跡を残す」。

白髪ロングで舌を切ってるので二股、人間離れした見た目で歌が好きな男です。

病気で余命わずかな男なので病院を抜け出しているようです。

出会う場所は第三会議室ではありません。

彼らの本気さに圧倒されてしまった主人公はここにきてやっぱり生きたいと思ってしまいます。

しかし副会長は来週気持ちよく一緒に逝こうね!みたいにさわやかで良い笑顔を向けてくれます。

ということで「やべえやべえ逝きたくないの私だけかよ!?」

ってなったところでオープニングです。

ムービーはかなり質が良い。

 

オープニング明けは逝きたいと願う五人を前にして自分は今更生きたいと願ってしまった卑怯者であることにもやもやしながらもその日がくるまで誰と行動するのかを選択し選んだ男子学生のルートへ分岐します。

その後は冒頭で話した通り計四つのエンディングに分岐です。

追加された綴ルートもここで分岐します

病み闇男子学生なのか?

これより六人分の個別ルートについて触れてみましょう。

今回はネタバレ少なめでいきたいので薄っぺらくして私の感想多めにします。

 

まずは絵馬ルート。

絵馬は自己肯定感が低すぎる見ての通りの後輩です。

なので写真や絵といった美術方面の能力が高く一週間かからず私の月のYouTube広告収益並みに稼げるのですがどうしても他人と自分を比べてしまい将来に希望を持てません。

 

それが逝きたい理由で未練は親孝行。

実は本作クラブ・スーサイドは全てのルートで男子学生の家族についての描写が用意されてます。

ストアページの説明の欄にはそれらしいことは記載されてませんがジサツ以外にもそれぞれの家庭が本作もう一つのテーマに思えるレベルです。

てことで絵馬の両親は上品なお母さんとマジでダンディなお父さん略してマダオです。

そんなよくできた両親なのだから当然幸せそうに暮らしてるわけで絵馬はあの世へ行く前に親孝行したいと考えてるわけですね。

 

ただまあこいつに関しては私はかなり嫌いです。

絵馬には能力があるし主人公とのやりとりで自分のその能力が求められていることにも気づけた。

それでいて両親は相変わらず優しい。

なのになぜこの世を去ろうとする?

 

このあたりは自分と他人を比べて自信を無くしてしまうという描写があるのでちゃんとしてるとは思う。

だがそれはそれとして本当に贅沢者だなという気持ちでいっぱいになってしまいましたね。

だから私はこの絵馬ルートを駄作でもクソでもなく嫌いと言わせていただきます。

次に陽キャ学生の色ルート

生きるのに疲れて最後に”ちゃんとした”恋愛がしたい学生です。

 

色は性的ルートでこれまでに学校の女の子を食いまくってきた経験人数推定3桁の男です。

お身体だけの関係ではなく恋愛がしたい色は主人公の林檎とお泊まりしまくります。

でもってそんな男になってしまった色さんは過去家族がうんたらかんたら…

みたいな設定があり他と比べて乙女ゲー感強めに思えましたが割と共感できる悩みでしたね意外です。

 

会社で上司の顔を伺い部下を気遣ったことのある人には共感できるんじゃないでしょうか?

どうでもいいですがお泊まりデートではあの伝説のクソゲー四八が出てきます。

真咲也さんは電波少年でヒーローになるべく献血やら人助けを頑張る善人です。

オールマイトのように自分の手の届く範囲だけでなく全てを守りたいと思っているのか逝って多くの人を助けるつもりでとある仕込みをしています。

なので逝くことはヒーローになるための手段であり未練がないのもそれが関係してたりするんですね。

ちなみに私はこの人も好きになれない。

絵馬と同じくお父さんに愛されていながらなぜそう考えるのかが理解できません。

生徒会副会長の明陽さん。

どういうわけか最高の百合を求めて一緒に行動することになりまともそうに見えて頭の中は女の同士で舐めたり触ったりすることでいっぱいの人です。

きっとバグシステムより発売されたあのゲームもお気に召すでしょう。

是非とも生き延びて18になった瞬間始めていただきたいです。

 

そんな彼の逝きたい理由は大切な人を幸せにするためで未練は恐怖の克服なわけですがこの人も真咲也さんと同じく逝くことは目的を達成するための手段なタイプ。

そこまでしないと達成できない目標となると複雑な問題を抱えてそうですね。

これまでの三人と比べて暗いルートですが割と攻めたテーマでバッドエンドは三つともかなり好きです。

蜜木は家庭環境がかなり複雑で幼少期からいじめられてきました。

自分をいじめた女を許すつもりはないようですがその女と同じくらい弱い者いじめをする世間の悪癖が許せない人です。

自分がそういった人間にならないためにこの世を去ろうとしていてこれまで自分をいじめた女に復讐することが未練です。

蜜木のギャップ効果やら生い立ちやら復讐者としての一貫性など一番好きなルートです。

ちょっと過激なペルソナ5の鴨志田編みたいな内容。

最後に綴ですがこの人は完全版にて追加されたキャラなだけあって他の五人とも絡んでいきます。

男子学生たちの個別ルートでしか明かされなかった事情も明かされるので最後に選ぶべき男。

まあ最初は選択肢に出てこないんで必然的に最後になると思うんですけど。

 

この人も家庭環境は悪かったようでそっちのルートへ進むとこれまで演技くさかった綴さんの激情を魅れます。

綴はクラブ・スーサイドを嫌ってるわけですがその理由や考えを聞くとこのルートの評価が変わりますね。

私の感想は「もう生きていけないあなたにそんなことを言われたらなにも言い返せないよ」です。

その後のエンディングは急なホラー展開だったり海で終わるほぼナルキッソスみたいでその辺も結構好き。

総評 長所と短所がはっきりしてるねぇ

物語の内容についてはこの辺りにしておきましょうか。

最後は全体的に気になった点や気づいたことなど私の感想と共に触れて終わりましょう。

 

ということで気になった点マイナスポイントですね。

 

まずはシステム面。

 

これは少し不便に感じる部分がいくつかありましてゲーム起動時とエンディング後のタイトル画面までが虚無の時間であること。

エンディング数は20以上あるのでその度に注意書きやらなんやかんや表示されタイトル画面の最初から続きからゲームエンドを選ぶわけですが

 

長げぇ…

ということで起動時とエンディングをみた後は完全にそれらが表示されてからクリックする必要がありタイトル画面もわざわざはじめからとつづきからとまたこんどの三つが完全に表示されてようやく選べるわけです。

終ノ空のバックログが無いみたいな致命的な怒るほどのことじゃないんですが結構うっとうしかったですね。

 

次にセーブデータですが本作は20個しかセーブできません。

全て把握しているわけではありませんがイメージとしては選んだ男子学生のルートへ進み選択肢でさらに二つの異なる展開へ分岐

そこから最後の選択肢で生かすか逝かすかで二つのエンディングに分岐といったイメージです。

 

まあ文章じゃ分かりにくいと思うので簡単にいうとうまいことやっても一人につき最低でも二つセーブデータをとっておきたいわけです。

それなら6✖️2で12個あれば足りるわけですが実際やってみるとその倍くらい使っちゃいますよね〜

私は足りなくなって最後の方は上書きしてました。

 

でもそれだけならわざわざ文句言うほどのことでも無いんです。

しかし本作には鑑賞モード的なやつがありません。

 

なので分岐までのセーブデータはやはりとっておきたいですし私なんて動画化するつもりなのでそれはめっちゃ欲しかったんよ〜

公式様も配信ガイドラインを緩めに設定してくださってるのでめちゃくちゃ欲しかった!

もっと言わせてもらうと本作のスチルは結構良いです特に男子学生の剥き出しの感情を表現できてる印象的なシーンが多いです。

そこが良かっただけに鑑賞モードを求めずにはいられまへん。

 

最後の短所は個別ルートの当たり外れがあることですかね?

しかしこれは完全に私の感想です不快に思われた人には申し訳ない先に謝っときます

 

なんとなく察してる人もいるとは思いますが合計六人の男子学生で

絵馬と真咲也は嫌いじゃ

絵馬に関しては話した通りです。

真咲也さんは何考えてるかわかりにくいしヒーローになるため逝くよりも生きてそのまま献血やらボランティアした方がみんなに感謝され助けることができそうだと思うわ

その手で多くの命を助けたいのであれば救急車乗ればいいし世界中の人を助けたいのであれば大金持ちになって募金でもすればいい。

 

ご本人曰くヒーローになれないってことに気付いたらしいですが今の自分には無理でも未来の自分にならできるかもしれないことには気付けなかったようですね。

一応ヒーローになりたいと思う理由は明かされますが優しいお父さんと天秤にかけてその結論に至ったこいつの思考回路はわかんないよ…

で、気付いたんですが真咲也と絵馬って両親との関係がかなり良いんですよね。

色は今は悪くは無いけどお母さんとちょっと…って感じです

明陽と綴は最悪で蜜木は悪くはないけど目的のためなら家族より優先させてもおかしくない理由があるわけです・

 

親よりも先に逝った子供は賽の河原で終わることのない石を積み上げるクソゲーを強いられるってぬ〜べ〜が言ってました。

それはあんま関係ないんですが私は親よりも先に逝くことを最高級の親不孝だと思ってる人間なので親を大切に思ってる真咲也と絵馬がスーサイドへの扉を開いたことがどうしても許せんのじゃ。

私の各ルートの評価

蜜木>明陽>綴>色>>>絵馬>真咲也

 

一応他の方の批評も見せてもらったんですが気になった点はある程度私と同じように思えます。

 

ということで最後結構な勢いで文句を言ってしまったわけですがそれらをある程度許容できるなら買ってみても良いんじゃないかと思います。

これも私の感想ですが公式は全員陰キャと記載してますがそこまで陰キャ感は感じませんでしたしOPムービーがなんかやばそうな雰囲気ですが本編は数段明るいです。

 

全員ジサッツ志願の陰キャとなるとめちゃくちゃ暗い内容でマルチバッドエンドを想像してましたが全員にハッピーエンドが用意されているので作品全体でみるとそこまで人を選ぶゲームではないかなと思います。(万人受けするって意味ね)

 

これは言ってはいけない事かもしれないんですけど全エンディングを制覇したら感動のトゥルーエンドが解放

されることはないのでセール時に1100円くらいの値段で買えることを考えると蜜木と明陽以外も楽しめたらラッキーくらいの気持ちでも良いので買うのはアリだと思います。

それだけこの二人のルートはよくできてると思いました。

 

 

 

 

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